大腸がんとは

大腸粘膜に発生する悪性腫瘍です。発症原因は遺伝的素因と食事、喫煙などの生活習慣が関与していると考えられています。また食事の欧米化による高脂肪食、低繊維食、アルコールの過剰摂取などが増悪因子と考えられています。ご家族の中に大腸がんの患者さまがおられる方は、大腸がんの早期発見・早期治療のために、特に定期的な大腸内視鏡検査をおすすめします。

食事の欧米化

主な症状

早期大腸がんのほとんどは無症状で、健診で便潜血反応陽性などで偶然発見されることの多い病気です。早期発見で早期治療を行うためには、普段からの健診や大腸内視鏡検査が大切です。
進行するにつれて、貧血・血便・腹痛・便秘・便が細くなるなどの症状が現れてきます。

 

当院で可能な治療法

大腸がんの種類や、進行度合いによって治療法が変わります。大腸がんには、がんの浸潤が粘膜下層までにとどまる早期大腸がんと、がんの浸潤が粘膜下層より深く浸潤し筋層より深く浸潤する進行大腸がんがあります。
主に早期がんの中でも、浅い浸潤でリンパ節転移の可能性がほとんどない早期大腸がんに対しては、内視鏡的粘膜切除術(EMR)や、やや大きく一括切除が困難な病変には内視鏡下粘膜剥離術(ESD)を行います。粘膜下層のやや深い層に浸潤しているか、血管やリンパ管浸潤が認められる早期大腸がんに対しては、侵襲の少ない腹腔鏡下手術を行います。
進行がんに対しては、腹腔鏡下手術や開腹手術、抗がん剤治療などを行います。

早期大腸がんに対するEMRの様子
早期大腸がんに対するESDの様子
腹腔鏡下大腸切除後
開腹手術後